英検1級の長文に苦戦しています。TOEICに比べると非常に難しく感じており、得点が上がりません。テクニックや対策を教えていただきたいです。
こんなお悩みを解決します。
本記事の内容
- 英検1級長文問題の概要
- 英検1級長文問題回答時間設定
- 英検1級長文問題練習方法+対策+テクニック+おすすめの参考書
【執筆者紹介】この記事の信頼性
- 30代元ブラック企業 理系技術者
- TOEIC950, 英検1級所持
- 旧帝工学部(学部・修士)
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\純ジャパ サラリーマンの独学英検1級勉強法/
英検1級の長文問題を解いてみて、全然分からない。
という方は結構多いと思います。
ですが、そこで諦めるのは勿体ないです。
実は、英検1級の長文問題はそこまで難しくありません。
キチンと必要な知識を身に付け、正しい参考書で訓練すれば問題ないです。
TOEIC850-900くらいの方であれば1年以内に満点レベルに到達可能です。
実際に私も以下の写真のように長文はほぼ満点(1問ミスりました)で合格しています。
長文はある程度の実力に到達すると、安定して高得点を出せるようになります。
語彙問題より満点に到達するまでの努力が少ないと思います。
しかも最終的には1日40分程度の学習時間で実力を維持できます。
それでは英検1級の長文リーディング問題の勉強法について解説します。
英検1級長文リーディングは満点可能!参考書と対策・テクニック解説
英検1級の長文問題は、単語問題に比べたら難しくないです。
1万語くらい単語を覚えていれば、満点がとれるようになります。
多くの英検1級に挑戦する人にとって英単語が大変です。
まずは長文が得点源になるように仕上げていくと合格点到達までの時間短縮になります。
まずは英検1級長文問題の概要について解説します。
英検1級長文リーディング問題概要
英検1級長文問題は以下の構成になっています。
大問No. / 問題概要 | 問題数 | 満点 |
大問2 / 長文の語句空所補充 | 6 | 6 |
大問3 / 長文の内容選択一致 | 10 | 10 |
注意) 大問1は語彙問題25問です。
大問2. 長文の空所補充問題
英検1級長文問題の最初は長文の空所補充問題です。
350語程度の長文2本。
それぞれの長文には空所が3か所(つまり合計6か所)あり、その空所に入る適切な語句を4つの選択肢から選択します。
順接なのか、逆説なのか、補足明なのか文脈をキチンと理解する能力が問われます。
上述したように1万語程度の単語力があれば、単語が分からなくて回答できないことはありません。
(1万語を身に着ける単語の勉強方法は以下を参考にしてください。)
ここの問題は長文の中では一番単語が簡単です。
TOEICみたいな意地悪な引っ掛けとかは英検1級にはありません。
素直に読んで文章の前後関係を把握して、素直に回答すればいいです。
大問3. 長文の内容一致問題
次が長文の内容一致問題です。
500語程度の長文2本と、800語程度の長文1本。
それぞれの内容に一致しているか、4つの選択肢から選ぶ問題が出題されます。
問題数は、それぞれの長文で、3問、3問、4問です。
ここから少し単語が難しくなる傾向にありますが、語彙問題よりははるかに簡単です。
先ほども述べましたが、1万語覚えていれば大丈夫です。
問題自体もそこまで難しくないですが、最後のほうの選択肢問題はちょっと(ほんのちょっとです)意地悪いヤツが紛れていることがあります。
文章は、科学や歴史が多く興味深いものが多いです。
TOEICみたいに情報をグチャグチャ羅列して、読者を混乱させるような不自然な文章は出題されません。
あくまでも内容がアカデミックな話を、教養ある著者が分かりやすく説明している文章です。
英検1級の長文問題の単語レベル
英検1級の長文問題で使われている語彙のレベルですが、アルクのSLVでいうと9までが96%くらいです。
上のグラフは2021年3回の長文問題の単語約2500語のレベル(svl12000)をしめしたもの。
見て分かるようにSLV10-12レベルの単語は全体の4%しかありません。
なので基本的に英検1級の長文問題は究極の英単語Vol.3まで覚えていれば、初めて英検1級の長文読んでもなんとなーく分かると思います。
これが単語問題であれば、出題される単語の難易度が高くなります。
いずれにしても英検1級長文読解のために究極の英単語Vol.3は買っておきましょう。
ちなみに究極の英単語は音声が別売りです。
この別売りCDは究極の英単語1-4までがまとめて入ってます。
なので3300円と少々高額です。
でもメルカリで2000円-2500円くらいで売れてしまいます。
なので、アマゾン、楽天で購入して音源をパソコンに落としたら、メルカリで売るのがおススメ。
実質消費は1000円-1500円になるので実はコスパがいいです。
英検1級長文の文法レベル
英検1級の長文は単語はそこそこ難しいですが、文法はそこまで難しくないです。
強いて言えば仮定法と倒置とかは難しいかもって感じです。
少なくとも高校でならった文法がしっかり身に付いていれば問題ありません。
英検1級を目指す人であれば、文法を気にする人は少ないと思います。
がもし気になるのでしたら、TOEIC関連の文法問題集なんかを解いて定着を確認すると良いです。
(TOEICの得点も上がるので一石二鳥)
以下の問題集はTOEIC文法問題の最高峰。
これだけやればOKです。
英検1級長文問題時間配分
英検1級の長文問題の肝は時間配分です。
長文問題を解いた後に、エッセイを解く人が多いでしょうから、時間を残しておく必要があります。
2016年から、リーディング(単語・長文)、ライティング、リスニングの比重が同じになったこと。
エッセイが比較的高得点が狙えることから、エッセイの時間を多くとった方がいいです。
エッセイは採点が甘いため、人によってはうっかり満点みたいなことがホントあり得ます。
どこかのセクションで満点を取ると、合格する可能性がかなり高いので、エッセイに時間を十分残しましょう。
あとリスニング試験前には、リスニング問題の選択肢に目を通す時間を確保する必要があります。
上記を加味して推奨する英検1級の回答時間は以下です。
パート | 問題内容 | 問題数 | 目標時間(分) |
1 | 単語 | 25 | 15 |
2-1 | 長文穴埋め | 3 | 5 |
2-2 | 長文穴埋め | 3 | 5 |
3-1 | 長文 | 3 | 10 |
3-2 | 長文 | 3 | 10 |
3-3 | 長文 | 4 | 15 |
4 | 英作文 | – | 25 |
長文は45分。単語は15分。エッセイは25分。5分で軽く見直しして、リスニングの準備に10分程度は使えると思います。
でも、実際に解いてもらうと結構このスピードで長文を読み切るのは難しいはずです。
私なりに対策があるのでそれをシェアします。
【対策1】選択肢は先に目を通す
本文を読む前に、選択肢を読んでおきましょう。
何が問題として問われているのかを理解して読むと、素早く選択肢を絞ることが出来ます。
英検1級の長文は正確に素早く解くことで英作文の時間を確保することが出来るので、「なるべく」早くを心がけましょう。
【対策2】長文を全部読む(べた読み)
読み飛ばしたりしないで、長文をすべて読んでください。
良くパラグラフリーディングがいいとか、全部読まなくても解けるとか言う人がいます。
英検では不要なテクニック。
英検1級の問題は十分最初から最後まで読んで解ける文量でおさまっています。
逆に中途半端に飛ばし読みすると、文章の意味を正確に読み取れません。
間違った選択肢を選ぶ原因になりえます。
試験中も、長文問題を楽しめるくらいの実力を目指して勉強しましょう。
【対策3】固有名詞は〇△等の記号に置き換える
タイトル見ただけでは分からないと思うので実際の私の解いた本番の試験冊子写真を見てみましょう。
赤枠の部分になります(著作権の関係でモザイクかけてます)。
分かりますか?固有名詞に□とか△とかで囲ってます。
英検1級ではアカデミックな内容で、固有名詞が色々出てきます。
イチイチその場で覚えきれないです。
そこで、固有名詞を出てきたら、□や△と記号化します。選択肢もそろえておきます。
英検1級取得者ですから、英語を読むときに日本語が介在することはありません。
□とか△は記号で処理されます(英語でも日本語でもない感じです。)
そして、数学的な思考で読みます。
〇=△だから、筆者は△に賛成。みたいな感じです。
英検の文章は、アカデミックな文章です。ですから常にロジカルです。
そして設問のほとんどは、このロジックをきちんと解釈できているかを問います。
もっと具体的に言うと、記事中の固有名詞の記述の理解が正しいか問うことが多いです。
このように固有名詞を記号化することで、素早く固有名詞の説明箇所をつかんで回答できます。
【対策4】英検1級問題を毎日通読
過去問題集を解いてみましょう。
過去問題集はとりあえず直近のものが売られていると思うので買ってみてください。
解けなかった問題は見直しして、分からない単語は調べてをしっかりやってください。
ここまでやった問題は、毎日繰り返し読んでください。
設定した目標は45分ですが、毎日同じ問題を繰り返せば内容を覚えてしまうので、目標より早くなります。
私は最終的に35分くらいで長文を読み回答できるまで繰り返しました。
英検1級レベルの文章を短時間に読み、回答することを体に覚えさせる訓練ですので内容と解答を覚えてしまっても問題ありません。
さらに、体に英検1級レベルの文章を叩き込むため、上記通読を繰り返しながら、文単も使ってみましょう。
私は1日に1文章仕上げて、毎日通勤の時にリスニングしてました。
最終的には2倍速で聞いて理解できるレベルになりました。
文単レベルを2倍速で処理できるようになると、圧倒的にリーディングが早くなります。
英検1級の長文の内容はリスニングのPart2と似ています。
しかし単語レベルは圧倒的に長文のほうが難しいため、文単をリスニング出来るようになると
リスニングのPart2にも効果が出てきます。
リスニングは通勤など隙間時間に出来るので、時間を見つけては頑張りましょう。
これと別記事でも書いた英単語学習を並行させましょう。
文単については以下に詳しい記事を書きました。
【対策5】過去問を解く
最後に直近の過去問を解いてみましょう。
試験本番だと思って時間を測って解いてみてください。
「目標時間 45分で長文のPart2, 3を解く」
問題を解いたら答え合わせして、解説よんで、単語調べてを繰り返しましょう。
そしたら、過去問題集と同様に通読作業です。
これをずーっと繰り返しましょう。
こちらも通読を繰り返すと35分程度で処理できるようになります。
ここまで行くと、本番の長文は楽勝です。
ちなみに本番の回答時間は試験用紙にメモってあります。
2016年2回目の英検1級は以下のようになりました。
- Part2-1 (26〜28) 5分
- Part2-2 (29〜31) 5分
- Part3-1 (32〜34) 10分
- Part3-2 (35〜37) 10分
- Part3-3 (38〜41) 15分
狙い通り、合計45分以内で回答できています。
しかも長文を急いで読んで、回答したのではなく、普通に丁寧にベタ読みして回答していました。
このレベルになるのにそこまで努力を必要とはしていません。
私の場合は毎日朝ちょっと早く起きて、頑張って同じ英検1級の問題集を読むだけでした。
最終的に35分で読めるようになるので、そんなに時間を使いません。
英検1級の勉強は基本的に過去問で完結します。
ですが、少し英検1級に飽きてきたなぁ、って感じる方は英字新聞の記事を読んで息抜きするのもアリです。
おススメの英検1級レベルの英字新聞を以下にまとめました。
英検1級リーディングに関するその他の質問
- 長文を捨てるのは有り?
- 英検1級の長文が読めません
- 他の参考書は必要にならないのか?
長文を捨てるのは有り?
結論無しです。長文を捨てて全問ミスった場合のスコアをざっくり換算してみるといいです。
多分合格可能だとしたら、ライティングやリスニングで確実に満点取れる人になると思います。
そのレベルになっているのであれば、わざわざ長文を捨てることはしません。
英検1級の長文が読めません
英検1級に挑戦するくらいなので基本的な文法はマスターしていると思います。
そうなってくると読めないっていう人は前述したように、「単語力が無い」か「長文に慣れていない」になります。
単語力については約1万語があれば読めます。究極の英単語3までやってみると9000語、このあたりで試しに読んでみると違ってくるはず。
長文に慣れていないは単語力をつけてから読む練習をするしか有りません。英検1級の文章を何度も読むことで慣れてきます。
他の参考書は必要にならないのか?
今回私が紹介した参考書はそんなに多くありません。
1部は単語対策で使っている参考書とかぶってもいます。
本記事を読んだ方は、他にも参考書を必要になるのでは?と心配になる人がおられると思います。
TIMEとかEconomistとか読んだ方がいいのではみたいな感じですね。
結論「必要ありません。」「過去問をベースにするだけで十分です。」
あくまでも試験に合格するのが目的。
過去問をベースに勉強するべきです。
毎日35分で過去問を超高速で解けるようになれば、それがたとえ同じ問題の繰り返しでも圧倒的な読解力を持っていることになります。
本番でも他を圧倒するスピードになります。
リスニング問題とのインターバルの間にトイレで用を足すことも余裕できるレベルです。
手広く色々な参考書に手を出すのではなく、まずは過去問を粘り強く繰り返し解く。
これを大事にしていきましょう。
英検1級を合格したら、それこそ色々なメディアの記事を読んでみても良いでしょう。
合わせて読みたい
当サイトでは、なるべく楽に独学で英検1級に合格することをコンセプトに、記事を書いています。
特に英作文については私が合格するのに使用したテンプレートと使い方を解説しています。
私だけでなく、他の方にも使用いただいて効果を実感していただきました。
また、私が英検1級に向けて練習で書いた英作文は全て公開しています。
皆様の勉強のお力に慣れましたら幸いです。
英検ライティング添削Navi
英検ライティング添削Naviは英検の各級に対応している添削サービスを紹介するツール。
質問に答えていくだけで、適切な添削サービスが分かります。
英検面接オンラインスクールNavi
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質問に答えていくだけで、適切なオンラインスクールが分かります。
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